2010年2月28日日曜日

吉本隆明 『遺書』

人間の死は「死ねば死にきり」でよい。一度は死の水際まで行った吉本隆明が、個人の死から、国家、教育、家族、文学の死までを根源的に考察。本当の遺書ではなく、「フィクションとしての遺書」として死を見据える。

少し前にブルータスで吉本隆明を特集していたという話を聞きました。なんで?
そのときはたいして気にも留めてなかったんだけど、数日前にそういえばいくつか文庫もってたなぁと思い、探していたら目に入ったのがこの本。
口述筆記スタイルの読みやすい本です。けれども、個人的にはいまいち。まじめに話をしているようには思えず、なんだかなぁと思いながら読んでいました。
テーマは、「死について」、「国家について」、「家族について」、「教育について」、「文学について」、「わが回想」みたいな感じ。
よく分からない提言とかとらえどころのない話ばっかり。こういうのが彼の思想のどの部分から引き出されているのか、を知っていれば面白かったのかな? 別に読まなくてもいい本。少なくとも「いま」読み返されるべき本ではないような。
もう少し彼の思想を追ってみないとなんともいえないけど、現時点では特に書くべき感想はないです。以上。

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